四人四色

音楽っていうのはかなり抽象的な物で、
だからこそ文化とかに関係なく万人に理解される訳なんだけれども、
それがゆえの弊害も大きいなと最近思う。
例えば、「この曲のどこがいいのか」と聞かれて、
「いや、ほら、このグルーヴ感がいいじゃん」
とか
「この変則的なコード進行がたまらんのだよ」
とか説明することはできなくもないけど、
似たようなコード進行の曲を聴いて、やはり好きになるかというと決してそうでもない。
逆に全く違うジャンルの曲が好きになる事もあるわけで、
自分でも結構どんな音楽が好きなのか分からない面の方が多い気がする。
だから、友達とある一つの曲で意気投合したからといって
その人からCDを借りてみると、案外「あれ?」と腰砕けになることも決して少なくない。


聴く段階でこれなんだから、実際演奏やら作曲になると、
たかだか四人だか五人であっても集団である以上は
ズレ、歪み、ヒビ、亀裂、つまるところ分解
は、程度の違いこそあれ、とても自然な現象なんじゃないかな。うん。